2018/9/2 週報メッセージ

   神の存在と働き
                                                                                                            朝位 真士
  「あなたの若い日にあなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに。また『何の喜びもない』と言う年月が近づく前に」(伝道一二・一)
 よく、「神なんかいない」と否定する人がいますが、それは自分で考え出した神概念を自分で否定しているにすぎません。神を知ることは、神のみことばに聞くことです。神を論じる前に、神を知る道を歩むことです。
 神はどのような方かと問われるとき、まず聖書が示す重要な教理の一つに「神は三位一体の神である」という答えがあります。神は本質において唯一ですが、三つの人格をもつ存在であるという意味です。聖書には、父なる神、子なる神、聖霊なる神と、父・子・聖霊がすべて神であると示されています。しかし、これは三つの神ではなく、本質的に唯一の神の三つの人格的働きのあり方を示しています。また聖書の中には、三人格の神の名が同時に出ている例もあります。「あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように彼らを教えなさい。」(マタイ二八・一九~二〇)三位一体の教理は、聖書に啓示されているままに信じられている真理であり、人間の理性によって完全に認識できるものではありません。
  次に神の本性について簡単に記します。①神は霊である。②神は人格である。③神は絶対である。次に神の属性について。①神は全知である。②神は全能である。③神は聖である。④神は義である。⑤神は愛である(Ⅰヨハネ四・一六)。愛という言葉は日本語では一つですが、聖書ではエロス、フィリア、アガペーという三つの言葉が使われています。エロスは人間の自我中心の愛であり、フィリアは隣人愛といえるものを指しています。アガペーは神にあり、神から発し、神に帰するのです。この神の愛が人間に対して現わされるとき、①恵み、②あわれみ、③寛容という三つの言葉で表現しています。