「神への讃美」2020・12・6説教要旨

朝位真士

 今日はローマ16・17~27節を通して学んで行きましょう。このローマ16・17~18厳粛な警告。19~20推賞と祝祷。21~24伝言と祝祷。25~27頌栄。パウロは16章において、美しい信徒の交わりを思いつつ、1人ひとりの名をあげて挨拶を書き送った後、17節以下において厳しい警告を与えています。17節それは美しい聖徒の交わりが成り立つのは、「主であるイエス・キリスト」(18~20)とのいける交わりによるのであり、この主との関係が切れるならば、それは源をふさがれた井戸、ぶどうの幹から切り離された枝のように、霊的生命を失うのであります。キリスト者が「聖徒」(16・2、15)であるのは、自分の力による「聖人」ではなく、キリスト・イエスに選ばれ清められるからであります。そして、信徒の交わりは1人ひとりが主に従うという狭き門を通して、真の連帯の広場にでることが出来のであります。最後の16・25~27では、パウロこれまで詳細に説きあかしてきた福音をローマの信徒1同に思い起こさせ、「この福音は、世世にわたって隠されていた、秘められた計画を啓示するものであります。その計画は今や現わされて、永遠の神の命令のままに、預言者たちの書き物を通して、信仰による従順に導くため、すべてに異邦人に知られるようになりました」(16・25~26)とその意義を確認しています。そして「この知恵ある唯一の神に、イエス・キリストを通して栄光が世々限りなくありますように」(16・27)と、いえす・キリストにある神の栄光を讃美して結びとしたのであります。わたしたちも「ただ神の栄光にのために」(soli Deo gloria)と主を讃美しつつ生きたいものであります。

ローマ16・17~27節を見て下さい。パウロは、17節以下のこの部分で、信仰の友のことを思い出して、「主にある交わり」のいかに楽しいものであるかを考えていたでありましょう。しかし17節以下では、教会内の分裂の警告が与えられています。交わりをおびやかすものは分裂である。パウロは、悪の力の侵入を強く警戒したのであります。だから、キリストにあって勝つように、平和の神に対してサタンとの戦いに勝利が与えられるように祈っているのであります。16・21~24ではパウロは、この人々と共にいることの喜びを現実に体験しることを思えば、キリストにあける勝利を感謝せずにはおられなかった。ただ祝祷だけが、口からでるのであった。私達の主イエス・キリストの恵みが、あなたがた

1同と共にあるように。キリストの恵みだけが、キリスト者の生活の道しるべだからであります。25~27節では信仰の従順に至らせたえ福音の宣教は、永遠の神の命令の目的は、信仰の従順に至らせるためであります。従順は、神を仰ぎ、神の備えたもうものを、そのまま受けることであります。

結び

わたしたちを力づける神は、すなわち唯一の知恵深き神です。ローマ11・33節を見て下さい。この知恵とは救いを得させる知恵です。その知恵の内容は、「義と聖とあがない」なのです。義認・聖化・栄化、まさにローマ人への手紙のメツセージの要約です。だからこそ、「イエス・キリストにより」頌栄をささげるのです。ローマ人への手紙に現わされた救いの知恵、ただ十字架と復活のキリストを信じるだけで、赦罪、義認、聖化、栄化の恵みを受け、神を心から愛し、信じ、従う者と立たせてくださる神、すなわち、唯一の知恵深き神に、イエス・キリストにより、栄光が永遠より永遠にあるようにアーメン