「旧週報メッセージ」カテゴリーアーカイブ

2013/9/29 週報メッセージ

   わたしを強くしてくださる方のお陰で
                                                                                                           朝位 真士
  東京アライアンス教会の御用に行ってまいりました。メッセージは、フィリピ4章10~13節を通して語らせていただきました。この手紙の特徴は「喜び」という言葉が十数回記されていることです。また「福音」という言葉も「祈り」という言葉も各所に出ています。この4章10~13節を通して教えられることは、パウロが「あらゆる境遇に対処する秘訣」を語っていることです。秘訣の第一は「どんな境遇にあっても満ち足りることを学ぶこと」です。秘訣の第二は「貧しさの中にいる道も豊かさの中にいる道も知っていること」です。秘訣の第三は「飽くことにも飢えることにも、富むことにも貧しいことにも、あらゆる境遇に対処する方法を授かること」です。
 パウロは「わたしを強くしてくださる方のお陰で、わたしにはすべてが可能です」(4・13)と語っています。ーキリストとの霊的結合・人格的交わりを得ることーその方法は祈りです。みことばです。信仰です。「あらゆる境遇に適応し、対処し、打ち勝つことができる」ということは、試練、誘惑、苦難、貧富、幸、不幸といった移り行く人生のさまざまな出来事にも対処できるという意味です。「すべてが可能です」という意味です。明日何が起こるかわからないのが私たちの現実です。しかし、私たちを強くしてくださる方と絶えず交わり、みことばをいただき、その方に全き信頼を置くなら、必ず勝利することができるのです。
 東京アライアンス教会の前週の礼拝は、台風の影響で8名であったようですが、チラシを8千枚配布して、当日の特別集会には24名と、3倍の礼拝出席がありました。会堂建設15年目で1億円近い借財を昨年完済されました。少数の会員ですが、牧師をはじめ会員の方々が皆生き生きされていた姿を忘れることができません。主に栄光を帰しつつ!!

2013/9/22 週報メッセージ

   第51回関東アシュラムに出席して
                                                                                                         朝位 真士
  今回初めて関東アシュラムに出席することができました。9月16日~18日まで、山崎製パン箱根山荘で行われました。講師は島隆三先生。主題は「私にゆだねられたもの」(Ⅱテモテ1・12)。当日(16日)は、あいにく台風18号の接近で、嵐の中新宿のハルク前より箱根まで行きました。嵐の中、バスは出発しました。箱根までの二時間半余、私は生きた心地がしませんでした。必死に神に祈って無事到着しました。
 さてアシュラムについて少しお話をします。インド伝道に60年の生涯を捧げたE・スタンレージョーンズ師によって始められた運動です。使徒行伝に記されている霊の交わり(コイノーニア)を教会に取り戻すことが現代における宣教の原動力であると、インド人のアシュラムという退修方式(労働から退いての研修)を取り入れ、ヒマラヤに近いサトタルで数人のキリスト者教師、宣教師と始めた祈りが、クリスチャン・アシュラムとして今日米国、北欧、アジアに普及し、教会の霊的活性化に繋がる運動として浸透しつつあります。
 アシュラムでは2泊3日のプログラムを通して、静かな祈りが基調をなしており、開心の時(魂の深みからのニーズを分かち合う)、祈りの細胞(小グループで行う祈りの交わり)、静聴の時(み言葉を聞く時)、福音の時(助言者による聖書の霊的メッセージ)、連鎖祈祷(終夜一時間宛分担して祈祷室で静かに祈る)、そして最後に充満の時(受けた恵みを分かち合う全体集会)をもちます。参加者全体がキリストにある一大家族の霊的交わりを喜び感謝する集会です。
 私はこの集会に出席して、多くの祈祷の時をもち、お互いにファミリーとして祈り合い、交わり、「イエスは主なり」の合言葉をもって、クリスチャンとして、兄弟姉妹として、親しい交わりをさせていただきました。本当に主に感謝します。

2013/9/15 週報メッセージ

       日本伝道の幻を語る会(その4)
                                                                                                                    朝位 真士
  前回に引き続き、石田学先生の講演を記します。テーマ「日本伝道の未来を夢見るために」ー日本におけるキリスト教伝道の現状と未来の展望ー
 (1)日本プロテスタント教会の現状
 日本のキリスト教徒人口比率は2013年には0.832%に下がっている。2012年の日本人口は1億2752万人なので、その0.832%、104万6千人程度がキリスト教徒であることになる。そのうち、プロテスタント教会の信徒は約
60万人。統計的にプロテスタント礼拝出席者は全信徒数の4分の1なので、毎回の礼拝出席者は平均約15万人ということになる。これは、総人口比のわずか0.12%である。実際に礼拝に集っているのは千人に一人程度。これがプロテスタント教会の現実である。決して牧師や信徒が怠けて伝道してこなかったわけではなく、いろいろな努力を重ね、伝道に励んできた。その果この現状だからこそ、いっそう苦悩は深く、無力感を払拭することができないでいる。それが、牧師や教会から喜びが失われる結果ともなっている。
 (2)日本の宗教性とキリスト教信仰
 ①日本でキリスト教が広まらないわけー日本の社会構造と宗教性の問題
 宗教あるいは神と関わることは、日本の伝統的宗教性にとって、尋常ではない事態あるいは危機に直面した時のものだと考えられている。いかにして神に近づくことができるかというキリスト教の信仰姿勢に対して、日本人の宗教性はその逆でさえある。日本人の精神の奥には、神に近づくことを求めるキリスト教の神理解とは、ある意味で対極の神理解が植え込まれているのであり、これが日本における宗教性の特徴となっている。次号へ。

2013/9/8 週報メッセージ

   日本伝道の幻を語る会(その三)
                                                                                                    朝位 真士
  前回に引き続き、石田学先生の講演を記します。先生は、「老人よ、若者よ、夢を見よ」の中で、ヨエル3・1、コロサイ3・1~5の聖書を引用されました。
 「はっきり言っておく。この貧しいやもめは、賽銭箱に入れている人の中で、だれよりもたくさん入れた。皆は有り余る中から入れたが、この人は乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたからである。」
 
  イエス様の声は、このやもめにも聞こえたはずです。これは、イエス様のすべての言葉の中で、もっとも美
 しい言葉の一つです。イエス様は、この貧しい女性に特別に目を注ぎました。その理由は、彼女が「生活費
 (ビオス=命)を全部入れたからだと言います。2レプトンという小銭が象徴する、彼女の真の捧げ物にこそ、
 イエス様は目を注いだのでした。それは「金銭」ではなく、「霊的な捧げ物」でした。天の本国を見ているの
 でなければ捧げることのできない捧げ物です。イエス様は、小さな乏しい捧げ物にこそ目を注いでくださいま
 した。わたしたちも同じです。小さく乏しい捧げ物であるとしても、喜んで、自分の生き方そのものを神に捧
 げるなら、神はその捧げ物を喜び、慈しみの目を注いでくださるでしょう。ここで、私は考えさせられます。
 もし一人ひとりが、この女性の2レプトンに象徴される自分の「ビオス」を捧げるとしたら、教会はどうなる
 のだろうかと。もし教会が2レプトンを捧げる人々の群になるなら、その時、何も起きないはずがありません。
 皆さんの教会は、どうでしょうか。2レプトンを捧げる人々の群になるとき、わたしは一つひとつの教会が変
 わると信じます。
 
 日本の教会には、預言する息子や娘、夢を見る老人、幻を見る若者が満ちあふれると信じたいものです。

2013/9/1 週報メッセージ

   日本伝道の幻を語る会(その二)
                                                                                                         朝位 真士
  前回に引き続き、石田学先生の講演を記します。先生は「老人よ、若者よ、夢を見よ」の中で、ヨエル3・1、コロサイ3・1~5の聖書を引用されて、次のように語られました。
 
  コロサイのクリスチャンたちは現実の問題や困難に心奪われ、世の中の風潮に迎合し、地上のことばかりに
 心引かれ、上を見ることをしなくなっていたのです。この呼びかけは、わたしたちに対する呼びかけでもあり
 ます。現代の日本は、いま休息に全体主義的になりつつあると思います。多くの人々が皆、景気の回復を優
 先課題に挙げ、その他の理念が背後に斥けられつつあります。人々の自由と尊厳が制限される方向へと世
 の中が動き始めています。……そのような社会の中で、教会は深刻な課題に直面しています。信仰的な生き
 方がしづらくなってゆく世の中にあって、わたしたちは教会に人が来ない、教勢が伸びない、若者がいない、
 教会の将来が心配だといった問題に悩まされ、わたしたちの心はそうした問題や課題に引き寄せられ、地上
 の事柄ばかりに目を向けすぎています。しかし、パウロはそんなわたしたちに「上にあるものを求めなさい」と
 呼びかけていると思います。わたしたちは普通の民ではなく、老人も若者も、おとなも子供も、男も女も、天に
 本国を持つ神の民、天の国を目指して世を旅する民です。「夢を見る。」それがわたしたち神の民の生き方、
 わたしたちの教会の在り方であるべきです。
 
 次にマルコ12・41~44を引用され、エルサレム神殿の出来事について語られた。一人のやもめが捧げた献金はレプトン銅貨2枚。しかしイエスは、「皆は有り余る中から入れたが、この人は乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたからである。」と語られました。石田先生のメッセージは次号へ続く。

2013/8/25 週報メッセージ

   日本伝道の幻を語る会(その1)
                                                                                                           朝位 真士
  第45回日本伝道の幻を語る会が8月19日~21日まで市川サンシティで開催されました。今回の講師である石田学先生(日本ナザレン教団小山教会牧師、ナザレン教団理事長、ナザレン神学校教授、日本キリスト教協議会教育部理事長)が1回の講演と、1回の説教をしてくださいました。先生は、「日本伝道の未来を夢見るために日本におけるキリスト教伝道の現状と未来の展望」と題した講演の中で、1、日本プロテスタント教会の現状。2、日本の宗教性とキリスト教信仰。①日本でキリスト教が広まらないわけ、日本の社会構造と宗教性の問題。②日本におけるプロテスタント信仰と教会の特徴。3、日本伝道の未来を夢見るために。①「伝道」を問うことは「教会」を問うこと。②対抗共同体としての教会。4、日本伝道の未来を夢見て、ということを語られました。非常に非常に学問的かつ実践的な講演でした。
 夜の「切り拓け!日本伝道」のメッセージは、ヨエル3・1、コロサイ3・1~5、マルコ12・41~44より、「老人よ、若者よ、夢を見よ」という題でした。先生が一ヶ所の教会に32年奉仕されて、途中転任の話があっても一人の魂のためにそこで牧会しておられる真実な姿に、私自身大変感銘を受けました。先生は3回位転任の話を断って、超教派的に多方面で大きな働きをしておられます。「わたしたちは、天の本国を望み見て旅する旅人です。だから、神の民は天を見上げていなければなりません。天の国を望み見なくなる時、わたしたちはこの世の現実ばかりに目を注ぎ、問題や困難、試練や禍に心を占領されてしまい、喜びと未来の希望を持てなくなってしまうのです。……コロサイのクリスチャンたちは現実の問題や困難に心奪われ、世の中の風潮に迎合し、地上のことばかりに心惹かれ、上を見ることをしなくなっていたのです。」と語られました。(続く)

2013/8/18 週報メッセージ

   牧会雑感                                                                 
                                                                                                         朝位 真士
  毎日、毎日、猛暑の続く日々です。特に高齢者や体の弱い方々のことを思うと、本当に祈らずにはおられません。イザヤ40章29~31節に、「疲れた者に力を与え、勢いを失っている者に大きな力を与えられる。若者も倦み、疲れ、勇士もつまずき倒れようが、主に望みをおく人は新たな力を得、鷲のように翼を張って上る。走っても弱ることなく、歩いても疲れない」とあります。二つの注解書を引用します。
 
  もっとも強い人でさえ、時に疲れるが、神の力と強さは決して弱まらない。神は助け、聞くために、疲れすぎ  ていることも、忙しすぎることも決してないのだ。神の強さは、私たちの強さの源である。人生のすべてに
 おいて打ちひしがれ、これ以上進むことができないと感じるとき、神に拠り頼めば力を新たにしていただける
 ことを忘れてはならない。主を信頼するとは、神がそのみことばの約束を成就し、私たちが人生の困難から立
 ち上がることができるように力づけてくださると、辛抱強く期待することである。神の目的は正しいと、安心
 して信頼することができる。神は生きているものすべてを支配する力があり、人生も導いてくださると確信し
 ているだろうか。あなたが信仰に苦しみ弱っていても、神は与えてくださるものと、あなたへの思いやりを受
 け取ろう。(『NAVI』)
                                                               
  イスラエルの神は永遠の神であり、創造主であり、力ある全知全能の神であること、そしてその神に信頼す
 る者には新しい力が与えられ、元気に満ちあふれるという約束が明言されている。(『新実用聖書注解』)
 
 暑い夏も、もう暦の上では秋です。もうすぐ涼しい秋がやってきます。お互いに気をつけて、収穫の秋、伝道の秋に体を整えて、主の力をいただきたいと思う今日この頃です。                                       

2013/8/11 週報メッセージ

   8月15日を前にして
                                                                                                           朝位 真士
  今年も8月15日の終戦記念日を迎える。1945年(昭和20年)8月15日からはや68年を経過しようとしている。多くの人の犠牲によって現在の平和が保持されていると思う。多くの方々が戦争の犠牲になって、平和の尊さをあらためて感じさせることである。1945年8月6日に広島に原子爆弾が投下され、9日には長崎にも投下された。今も被爆された方々の苦しみが続いている。被爆された方々の記事を読むと心が痛む。9日は北九州工業地帯であった小倉に投下する予定であったが、天候不順で長崎に変更されたと聞いて、本当に心が痛む。私は当時小倉に住んでいた。幼児であったが、もし小倉に投下されていたなら今日の私はいない。また私の家族・親類も生存していないと思う。多くの人の犠牲の上に私共が生かされていると思うと、私はもっともっと感謝しなくてはならないと思う。
 私は献身する前に商社に勤務していた1969年、東京勤務の時に箱根で開かれたケズィック・コンベンションという大聖会に参加した。そこでスコットランドのジョージ・ダンカン博士のメッセージを聞き、献身の決意をした。献身準備のために1年間淀橋教会で、小原先生、峯野龍弘先生のご指導を受け、1975年に神学校を卒業。北九州復興教会にて1994年まで19年間副牧師をさせていただいた。1994年4月、桜ヶ丘教会に家族4人で赴任させていただき、1997年に新会堂が与えられて、今日まで桜ヶ丘教会で奉仕をさせていただいている。もし68年前、原子爆弾によって命を落としていたら、今日の私共はなかった。何か複雑な気持ちがする。主のあわれみだと神に感謝している。

2013/8/4 週報メッセージ

   教団教誨師会「研修会」に出席して
                                                                                                           朝位 真士
  私は7月29日~30日、軽井沢南教会で教誨師・教区代表者研修会に出席させていただいた。今回は、「教誨師として被収容者と関わって」「スピリチュアル・ペインとそのケア」という題のもとで、ジェームズ・サック先生(ルーテル学院大学教授、府中刑務所教誨師)の2回の講演があった。参加者は三十数名であり、某大学の学生数人も参加された。
 この集会に参加して、大いに学びをさせていただいた。特にサック先生の講演で、私は新しい境地を開くことができた。「刑務所で外国人との働きについて」ースピリチュアル・ニーズとケア。簡単に講演内容を記すと次の通りである。
 2008年9月~2013年7月(5年間の歴史)。①全体の統計、5年間55人、27カ国、387人の面接。②投獄の理由、麻薬85%、強盗・窃盗7%、殺人5%。③面接の仕方、一人あたり15分、英語と日本語。④面接内容、犯罪・罪意識、家族関係、神様と聖書、刑務所の活動。⑤刑務所に対する不満とありがたさ。⑥悩みと喜びの内容。⑦囚人たちの宣教。⑧神様との出会い。⑨スピリチュアル・ニーズ。⑩洗礼・葬儀・オリーブ油を注ぐ等。
 スピリチュアル・ペインの定義。意味の危機、人間関係の問題、損失、和解されていない傷。スピリチュアル・ペインのパターン。ゆるし44%、意味22%、関連性21%、希望13%。意味のペイン、「生きる意味を求める」。苦しむこと-意味=絶望、苦しむこと+意味=希望。

2013/7/28 週報メッセージ

   ホ群夏期聖会に出席して
                                                                                                        朝位 真士
  第24回(通算60回)のホ群首都圏夏期聖会が7月22日~24日まで、ハートピア熱海にて87名の出席(教職者33名、神学生15名、信徒39名)で開催された。主題は「今こそ神の福音の時ー四重の福音」(マルコ1・14~15)であった。
 聖会Ⅰの説教は深谷春男師。詩103編より「溢るる恩寵・四重の福音」。聖会Ⅱは久多良木和夫師で、エフェソ2章1~10節より「恵みによっていただいた救い」。聖会Ⅲは都築英夫師で、詩46編より「静まって我を知れ」。聖化講演は潮義男師で、レビ記11章45節より。オプション、霊性と祈り、横山好江師。ゴスペル片西師、澤田直子師。癒しの祈り、中込己一郎師。聖会Ⅳは久多良木和夫師で、ローマ6章1~14節より「キリストと共に死に、キリストと共に生きる」。早天祷告会Aは湯本春実師、Bは片平貴宣師、Cは佐野明子師。聖会Ⅴは横山義孝師で、Ⅰテサロニケ5章23~24節より「キリストの日に備えて」。
 私が聖会委員の一人として感じたことを簡単に述べさせていただきたく思う。今回、場所的には大変環境の良い所で、三日間都会の騒がしさから離れて主との交わりに過ごせたことは、大変良かったと思う。聖会Ⅰで深谷師が四重の福音(新生・聖化・神癒・再臨)の総括を語られ、聖会Ⅱで久多良木が新生と献身とを誠実とユーモアの中で力強く語られた。同師は目のハンディキャップ(片目失明)をもちながら、努力して医学部を卒業し、学生時代に信仰をもたれた。そして卒業と同時に神学校に入学された。良き牧者であり、ホ群副委員長、教授、北九州復興教会牧師として、御用しておられる。2回のメッセージは私の生涯の再献身となった。また、聖会Ⅴの横山義孝師は八〇数歳の高齢にもかかわらず、再臨信仰を力強くお語りになり、私共のマンネリ化した信仰に活力を与えられた。皆様のお祈りを心より感謝申し上げる。ハレルヤ!!