2017/11/5 週報メッセージ

   召天者記念礼拝に思う
                                                                                                            朝位 真士
  今日一一月五日、日本キリスト教団では召天者記念礼拝を行っています。一一月の第一聖日を永眠者記念日としています。これは九世紀の教皇グレゴリウス三世が定めた「諸聖人の祝日」(一一月一日)、また一一世紀に定められた聖人以外の一般信徒を記念する「諸死者の記念日」(一一月二日)に由来するもので、固定祝日を第一主日という移動祝日にしたものです。聖人の日の意味を調べてみると、初めは迫害による殉教者を記念するものでした。その死を通して地上に残された者たちが励ましを受けると共に、訓練の模範とするために記念の集会が行われたのです。この日は、信仰の先輩たちのことを想起しながら、お互いが担っている使命を自覚することが必要です。
 「召天者記念礼拝」には特別な基準はありませんが、キリスト教の歴史と伝統の中では、死後三日目、九日目、四十日目など、主の復活を表す三またはそれをさらに三倍した九、聖書的に象徴的な四十に基づいた日数、年数などによる考え方があったようです。教会の暦に関連して死者を記念することがキリストにあって意味づけられ、関係者が集まってもつ記念会の「主にあって共に生き、共に主をあかしする」性格が明らかにされるのです。教団の教会として公同の記念礼拝をもつのは、聖徒の日、復活節、あるいは地方によっては日本のお盆の頃などです。
 私は一九九四年四月に桜ヶ丘教会に赴任して、教会員並びに関係者の方々の告別式をさせていただいたのが、数十人に及びます。告別式を行った方のご家族や関係者で、教会に続けてこられなかった方々が多くいらっしゃるのは残念なことで、私共の責任を強く感じます。尚祈り続ける必要を感じます。