2011/3/27 週報メッセージ

   むなしい計画
                                                                                                        朝位 真士
 「あなたがたは、しばしの間あらわれて、たちまち消え行く霧にすぎない。むしろ、あなたがたは『主のみこころであれば、わたしは生きながらえもし、あの事この事もしよう』というべきである。」 (ヤコブ4・14~15)
                                                      
 3・11の東北・関東の大震災で大きな被害にあわれた方々が一日も早く復興・回復できるよう心からお祈りするものです。私は最近右の御言葉が強く心に響いてまいります。人間が生きながらえて、あの事もこの事もしようと望んで計画を立てると、それがすべて実現するものではありません。自分の計画の準備不足、努力の欠乏、怠慢による失敗などが原因することもありますが、いっさいが神の計画におかれているのであり、神を信じる信仰に立脚するということが仕事の前提条件であらねばなりません。この言葉ように「主のみこころであれば」との祈りと信仰とによって計画されたものにも失敗はありえます。しかしいっさいにおいて働く神を信じる者は、「主のみこころ」としてこれに服従することができるのです。聖書の最も驚くべき教理の一つは、神が御手の上に無限の宇宙を保っておられるだけでなく、その民の各個に対して一定の計画をもっておられるということです(使徒18・21、Ⅰコリント4・19、Ⅰペトロ3・17)。
 今回の出来事で、神が私たちに何を語っておられるのでしょうか。神が愛ならば、なぜこのような悲惨な事をなさるのかと神を疑いたくなるような思いもなくはありませんが、しかし現時点でその解答を見い出すのは不可能なことであると思います。ただ一つ言えることは、神がなさる事柄で無意味なことはないということです。「あなたがたを襲った試練で、人間として耐えられないようなものはなかったはずです。……神は真実な方です。……試練と共に、逃れる道をも備えていてくださいます。」(Ⅰコリント10・13)