朝位 真士
日本の国民唱歌「ふるさと」という歌の中に「志を果たして、いつの日に帰らん。山はあおきふるさと、水はき
私たちにとって故郷とはいつか「帰る」ところです。しかし聖書は「もし出て来た土地のことを思っていた
のなら、戻るのに良い機会もあったかもしれません。ところが実際は、彼らは更にまさった故郷、すなわち天
の故郷を熱望していたのです」(ヘブライ11・15~16)と語ります。
この信仰の父祖たちの姿をヘブライ人への手紙の著者は「仮住まい者」と呼び、この世と妥協するのではな
く、この世と戦い、またこの世の出生地という意味での故郷ではなく、われわれ寄留の民が行くべき、天の故
郷を指し示そうとしています。「寄留者」は、このまだ見ていない、しかしキリストによって啓示された神の
支配される天の故郷を「熱望して」歩むのです。
この神の国への旅人としての教会がなす、もっとも大切なことは礼拝です。ですからこの礼拝は「神の国の
祝福の先取り」「前味」という性格を持っています。そしてこの礼拝こそが私たちの伝道の第一の場だと思い
ます。
さあ、皆様、生かされている間、努めて「礼拝」に出席して「伝道」の使命を果たさせていただきましょう。