宗教改革とは何か
朝位 真士
朝位 真士
一五一七年一〇月三一日、ドイツのヴィッテンベルクの城教会の門の扉に、若き修道士マルティン・ルターが「九五カ条」を掲示しました。それが宗教改革運動の始まりです。内容は、免罪符の問題です。それを買うと死後、地獄や煉獄でなく天国に行けると、カトリック教会が販売していたのです。救いはお金どころか、どんな人間の力をもってしても獲得できるものではなく、ただ、神の恵みによるのではないだろうかとルターは考えたのです。「恵みのみ」です。そこで彼はこの問題についての討論会を呼びかけました。ところが、その五〇年程前に発明されていた活字印刷術のおかげで「九五カ条」がたった二週間で全ヨーロッパに広がったのです。ローマ教皇庁との激しい論争が始まり、やがてそれは信仰上の問題を越えて政治上の問題となり、ルターはヴォルムスの国会に呼び出され、皇帝カール五世から自説の撤回を迫られますが、彼はそれを拒否し「われ、ここに立つ」と言いました。ルターは異端として破門されました。改革運動はプロテスタント教会の形成へと向かい、礼拝改革から教会制度の改革、教育改革、さらには社会改革へと広がり、ついに近代という時代の扉を開いたのです。
宗教改革の三大原理の第一「信仰義認」の義認とは救いのことですが、救いはあくまで神の贈り物(恵み)であり、それを信仰を通して感謝をもっていただくのです。第二「聖書の権威」です。一人ひとりが聖書に向かい合い、そこから響いてくる神の声(心)を聴きとることが大事です。ルターは聖書を民衆の一人ひとりが読めるようにドイツ語に翻訳しました。第三「万人祭司」です。神の前にはすべての人が平等です。一人ひとりが、あたかも祭司のように神に仕えるのです。一人ひとりが、それぞれ神に与えられた務めを果たすということです。
(江口再起先生より引用)
私は先生の講演を聴いて、宗教改革の意義を今更ながらよく理解することができ、先生に深く感謝するものです。
宗教改革の三大原理の第一「信仰義認」の義認とは救いのことですが、救いはあくまで神の贈り物(恵み)であり、それを信仰を通して感謝をもっていただくのです。第二「聖書の権威」です。一人ひとりが聖書に向かい合い、そこから響いてくる神の声(心)を聴きとることが大事です。ルターは聖書を民衆の一人ひとりが読めるようにドイツ語に翻訳しました。第三「万人祭司」です。神の前にはすべての人が平等です。一人ひとりが、あたかも祭司のように神に仕えるのです。一人ひとりが、それぞれ神に与えられた務めを果たすということです。
(江口再起先生より引用)
私は先生の講演を聴いて、宗教改革の意義を今更ながらよく理解することができ、先生に深く感謝するものです。