平和を求める祈り
朝位 真士
パウロの思想の中心は「愛」です。愛がなければ何事も起きないので
す。愛というものが、生命と人間の幸福と人間関係をつなげていくもの
の根幹であり、人間の死の瞬間にも、たった一つ求めるものなのです。
私は朝祷会に出席しています。1995年から会堂建設のために、ま
ず皆様に祈っていただかなければ完成しないと思い、東京都内の各朝祷
会で積極的に祈っていただき、そのお陰で1997年12月に会堂が与
えられました。教会員の方々、その関係者の祈りと奉仕はもちろんです
が、神が与えてくださったと感謝しています。
その際祈られたのは、アッシジのフランチェスコの祈りです。「平和
を求める祈り」です。「私をあなたの平和の道具としてお使いくださ
い。憎しみのあるところに愛を、いさかいのあるところにゆるしを、分
裂のあるところに一致を、疑惑のあるところに信仰を、誤っているとこ
ろに真理を、絶望のあるところに希望を、闇に光を、悲しみのあるとこ
ろに喜びを、もたらすものとしてください。慰められるよりは慰めるこ
とを、理解されるよりは理解することを、愛されるよりは愛すること
を、私が求めますように。なぜなら私が受けるのは与えることにおいて
であり、許されるのは許すことにおいてであり、我々が永遠の命に生ま
れるのは死においてであるからです。