召天者記念礼拝を迎えるにあたって
朝位 真士
「人生の年月は70年程のものです。健やかな人が80年を数えても、得るところは労苦と災いにすぎません。瞬く間に時は過ぎ、わたしたちは飛び去ります。」(詩90・10)
今年も召天者記念礼拝を迎えることができて感謝しています。葬儀の後の記念の集いについては、私的・家族的な記念礼拝あるいは記念会が考えられます。どのような時に記念会をもつかについて特別の基準はありませんが、キリスト教の歴史と伝統の中では、死後3日目、9日目、40日目など、主の復活の告知を表す3またはそれをさらに3倍にした9、それに聖書的に象徴的な40に基づいた日数・年数などによる考え方があったようです。しかし日取について特別な基準がない現状においては、適当な期間をおいた後、教会の暦に関連させて選ぶことが意義深いと思われます。それは、死者を記念することがキリストにあって意味づけられ、関係者が集まってもつ記念会に、「主にあって共に生き、共に主をあかしする」性格が明らかにされるであろうからです。教会として公同の記念礼拝をもつことは、聖徒の日(11月初め)、復活節(3~5月)、あるいは地方によって8月中旬など、関係者が集まりやすい時を選んでいます。
今年は3人の方々が召天されました。一人はT兄です。1月25日に60歳8ヶ月の生涯を終えて天国へ旅立ちました。二人目はH姉です。2月4日に84歳6ヶ月でした。3人目はN兄です。8月13日に76歳6ヶ月でした。昨年も3人の方々が召天され、今年も3人の方々が召天されました。私が桜ヶ丘教会に赴任して18年目になりますが、30人位の方々の葬儀の司会をさせていただき、それぞれの方々の人生の最後の時に立ち会わせていただき、私もこの方々と同じように天国へ旅立たせていただくことができるという確信が与えられました。