「旧週報メッセージ」カテゴリーアーカイブ

2013/5/12 週報メッセージ

   母の日に想う
                                                                                                           朝位 真士
  アメリカのヴァージニア州ウェブスターの町にあったメソジスト教会に、アンナ・M・ジャーヴィスという教会学校の教師として26年間も奉仕した夫人がいました。ある日曜日に、モーセの十戒の第5戒「あなたの父と母とを敬え」の箇所より、「皆さんの中でどなたかお母さんの偉大な愛に対し、心から感謝を表す方法を考え出してくださる方のでることを望みます」と語りました。そのとき娘のアンナは、お母さんの話を感銘深く聞いていました。
 その後ジャーヴィス夫人は亡くなり、教会で追悼会が開かれることになったときのことです。娘のアンナは、以前お母さんから聞いたことばを思いだし、たくさんのカーネーションの花をささげ、お母さんをしのびました。このことが列席者一同に大きな感動を与え、やがて有名な百貨店王といわれ後に大臣になっても教会学校の校長を続けた、ジョン・ワナメーカーの賛同を得、同氏の店頭で5月第2日曜日に盛大な記念会が催されました。これが母の日の始まりで、1908年(明治41年)のことでした。1914年にアメリカ議会は5月第2日曜日を母の日と定め、国旗を掲げてお母さんに敬意を表すことになり、やがて母の日は全世界に広まったのです。
  「父と母を敬いなさい。」これは約束を伴う最初の掟です。「そうすれば、あなたは幸福になり、地上で長く生きることができる」という約束です。(エフェソ6・2)
 個人的になりますが、私の母は47年前の6月25日に50歳の若さで召天しました。彼女は大変良く出来た人で、愛情の深いやさしい母でした。人の面倒を良く見て、他人までも世話をして、誰からも慕われ愛され、敬われた人でした。私は母よりも20年も長く生きてきました。母の恩に報い、神の為、人の為に全力を尽くして奉仕したいと思います。

2013/5/5 週報メッセージ

   ハレルヤおじさん神のもとへ
                                                                                                           朝位 真士
  早稲田朝祷会のS兄は、私の祈りの友であった。彼は月曜日から土曜日まで毎日、超教派の早天祈祷会に出席していた。私共の教会にも、旧会堂の時から特別集会に出席されていた。彼の特長は、朝祷会・集会で立ち上がって「ハレルヤ」と大きな声で神様に感謝をしていたことである。また聖書をよく読んでいた。「この聖句はどこですか」と尋ねるとすぐその場所を教えてくれた。いつもとりなしの祈りをしてくれた。私共の教会の新会堂建設のためにも一生懸命祈ってくれた。周辺の反対にあって工事を1年間延期した時も、自分の教会のように思って力を注いで祈ってくれた。
 その彼が昨年4月27日(金)午前6時47分に召天。74歳であった。その日は早稲田の朝祷会であった。いつも朝早く来られる彼が、その日は来なかった。心臓発作で病院に運ばれて治療を受けていたのである。彼は集会でいつもカセット・テープに録音をしており、話し始めと終わりに何時何分と録音をしていたが、意識がなくなるまでその時の体の様子を録音していた。先週4月27日(土)の池袋朝祷会で彼の追悼記念会に参加して、最後のテープを聞いた。私は牧師として今まで多くの人々の最後に立ち会ったが、召天される直前の声をテープではあったが聞いて、何か不思議な感じがした。
 彼が祈りと同時に、いつでもどこでもトラクトを持って人々に伝道をしていた姿を今でも忘れることができない。まだ彼が召天したという感じがしない。「今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである。」(ヨハネ黙示録14・13)ご遺族の上に神の祝福を祈りたい。
 

2013/4/28 週報メッセージ

   牧会雑感
                                                               朝位 真士
  最近、日本各地で地震が起こったり、近隣諸国に於いて戦争の騒ぎや
うわさを聞き、国内外でテロや事件・事故が多発しています。人と人と
の愛が冷えており、人々は不安な日々を送っています。交通事故や人身
事故が多発しており、インフルエンザ感染が中国から流行している日常
です。私はこれらの出来事を見て、聖書の中に出てくる終末の徴、主の
再臨が間近いと感じています。
 私はこの頃、益々主の福音を宣教していかねばならないと感じていま
す。それには牧師・役員だけで伝道するのではなく、教会の関係者が全
員でプレーして欲しいと思います。
 今日礼拝後、2013年度第1回の教会総会があります。前年度の会
計報告と教務報告がなされます。私はこの資料を拝見して、役員の方々
が多忙な中、教会のために尊い犠牲を払って作成してくださったことを
心から感謝したいと思います。また財政面に於いても、皆様方の尊い献
金の数々を拝見して、教会員全員が教会を愛し、教会のために犠牲を払
っておられることが目に見えて、主に感謝をささげると同時に、一人一
人に感謝を申し述べたいと思います。2013年度も、主の助けによっ
て全うしたいと思います。

2013/4/21 週報メッセージ

   創立90周年を迎えるにあたって
                                                               朝位 真士
  桜ヶ丘教会は、初代牧師板井康裕先生がアメリカより帰国し、1923
年6月1日に世田谷区桜新町の自宅で開拓伝道が始まりました。はや
90年の歴史を経ています。
 最近のニュースとしては、会堂の外壁塗装が4月15日より1ヶ月の
工期で始まりました。早朝より業者の方が来られ、作業は夕方まで続い
ています。工事の無事、安全を祈らずにはいられません。
 次に、創立90周年記念特別集会に岸義紘先生(JTJ神学校校長・
サクソフォン奏者)をお迎えする予定です。毎回喜んで来てくださいま
す。今年は6月9日(日)午前の予定です。聖書箇所はヨハネ4章34~
38節より、「種をまき、刈り取る」というテーマで30分のメッセー
ジを語ってくださり、サクソフォンも、「輝く日を仰ぐとき」「丘に立
てる荒けずりの十字架」「アメイジング・グレイス」「ダニーボーイ」
「主の祈り」「聖なる都」等数曲を演奏してくださいます。
 5月19日のペンテコステ礼拝では、杉本茂先生(前西荻教会牧師)
が説教してくださいます。5月26日(日)午後2時からはチャペル・コ
ンサートで、クリスチャン音楽家として有名な黄原亮司氏(国立中国音
楽院客員教授、ソロ・室内楽・CMなど国内外で積極的な演奏活動を行
っている)が来てくださいます。
 どうぞ皆様、お祈りと同時に人々をお誘いください。主に栄光あれ!!

2013/4/14 週報メッセージ

   新年度を迎えて
                                                              朝位 真士
 2013年度が始まりました。今年は、特別集会が例年になく多くあります。5月26日(日)午後2時、チャペルコンサート。講師、黄原亮司氏(チェロ演奏)、ピアノ伴奏、井口真由子氏。6月9日(日)、創立90周年チャペルコンサート。講師、岸義紘先生(メッセージとサクソフォン演奏)。毎年この時期に喜んで来てくださっています。10月20日(日)、小西優子先生によるメッセージとピアノ演奏。12月15日(日)、クリスマス・チャペルコンサート。講師、ベアンテ・ボーマン先生、ルリ子先生(チェロ演奏とメッセージ)。この他、5月19日(日)、ペンテコステ特別礼拝。説教、杉本茂先生(前西荻教会牧師)。
 この特別集会やチャペルコンサートを開催する目的は伝道です。桜ケ丘教会の宣教の業を第一に考えています。前任者の西海静雄先生は、伝道のためにどんなことでもされた方でした。アドバルーンを掲げ、新聞広告、インターネット利用など、信徒の方々が総動員で伝道し、短期間に多くの方々が救われ、伝道所、第二種教会、第一種教会の認可を受けました。先生は大きな功績を残して60代の年齢で天国へ行かれました。私共も桜ケ丘教会の前任者の遺志を継いで、一人の魂の救いのために全力を注いでまいりましょう。
 

2013/4/7 週報メッセージ

   ホ群年会に出席して
                                                               朝位 真士
  2013年4月1日~3日迄、ホ群年会が越谷コミュニティーセンタ
ーで開催された。主題「今こそ、神の福音の時」、副題「伝道はホーリ
ネスから」であった。開会礼拝、隠退教師感謝の時、聖会Ⅰ(説教大友
英樹師、司会三坂幸英師、立証中西絵津子師)、聖会Ⅱ(説教村上義治
師、司会潮義男師、合唱東京聖書学校神学生)、派遣礼拝・竣工式・調
印式(説教島隆三師、司会横山基生師)というプログラムであった。こ
の年会に出席して記憶した出来事を述べてみたい。
 今回は全国ホ群より200近い議員が登録され、また隠退教師と無
住所の教師等55名が加えられ、多くの出席者が与えられた。聖会Ⅱで
村上義治委員長が「今こそ、福音の時」と題して、マルコ3章20~35節
を通してメッセージを力強く語られた。伝道とは何か。①神の家族
をつくる、②神の家族の破綻、③神の家族の回復というポイントから、
神の御心を行うとはどういうことであるかをわかりやすく語ってくださ
り、大勢の方々が御前に出てお祈りをして、新しい決断をさせていただ
いた。
 三日目は東京聖書学校の増改築工事が完成を間近にして、調印式・竣
工式が行われた。大雨・嵐の中、新会堂に満員の出席者で厳粛な派遣礼
拝を守ることができたことは、大変大きな恵みであった。ハレルヤ!!

2013/3/31 週報メッセージ

   イースター礼拝を迎えるにあたって
                                                                                                           朝位 真士
  2012年度のイースター礼拝は、昨年の4月8日と今年の3月31日である。復活記事はマタイ28章1~8節、マルコ16章1~8節、ルカ24章1~12節、ヨハネ20章1~10節に記載されている。
 ハイデルベルク信仰問答の問45に「キリストの復活は、われわれに、どのような益を、もたらすのですか」とある。答「第一に、主は、その復活によって、死に勝ち、ご自分の死によって、われわれのために、得て下さった義に、あずからせて下さるのであります。」(Ⅰコリ15・17、54、55、ローマ4・24、Ⅰペテ1・3、21)第二に、われわれもまた、今は、そのみ力のゆえに、新しい生命に、よびさまされるのであります。(ローマ6・4、コロ3・1、5、エフェ2・5)第三に、われわれにとっては、キリストの復活は、われわれ自身の祝福された復活の、確かな保証となるのであります。(Ⅰコリ15・12、ローマ8・11)」と竹森先生の訳にあります。
 マタイ福音書28章には「恐れる」という言葉が4回出ている。私共も死に対しての恐怖があると思うが、「恐れることはない」と主は言われ、「見よ私は、世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」と語っている。マルコ16章には「石が転がしてあった」とある。私共の人生に起こってくるさまざまな障害となる問題、課題の「石」を主は取り除いてくださる。ルカ24章には「あの方は、……復活なさったのだ」とあり、主は十字架上で死に、3日目に復活された生けるお方である。ヨハネ20章には、弟子たちが「来て、見て、信じた」とあり、教会に出席して、主と霊的にお会いして、信仰をもつことが非常に大切であるということを、このイースターの日に感じている。

2013/3/24 週報メッセージ

   十字架上の七言に想う
                                                                                                        朝位 真士
  今週は受難週で、来週の3月31日はイースター礼拝、復活節の礼拝を迎えることになった。この時もう一度、イエスさまが十字架上で語られた言葉を深く考えてみよう。
 1.「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」(ルカ23・34)自分を殺す者のためのとりなしの祈りであり、かつて自ら言われたことを文字通り行われたので、肉体においてのイエスは苦しみにさいなまれておられたが、霊においては自由であり、全き信頼を崩さず「父よ」と呼びかけられた。
 2.「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる。」(ルカ23・43)「楽園」はエデンの園に由来するが、新約聖書では死後の領域、回復された原初の時の状態。「今日」救いが実現。
 3.「婦人よ、御覧なさい。あなたの子です。……見なさい。あなたの母です。」(ヨハネ19・26~27)イエスによって愛の人に変えられたヨハネに、マリヤの世話を託す。新しい人間関係が生まれた。
 4.「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか。」(マタイ27・46)父なる神との断絶の中で、肉体の痛みをはるかに超える苦悩の深みで、罪人の代表として「わが神」と祈られた。
 5.「渇く。」(ヨハネ19・28)この語にも二重の意味を持たせていると取るべきである。一つは「万事休す」の意味であり、二つは「成し遂げられた」「目的を果たした」という意味である。
 6.「成し遂げられた。」(ヨハネ19・30)これは、5と6の言葉を結びつける言葉で、父の意志に子の意志が同一化して究極点に到達したのである。
 7.「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます。」(ルカ23・46)イエスが生の極みまで神を信頼していることを表している。
 イースター礼拝を喜んで迎えよう。

2013/3/17 週報メッセージ

   牧会雑感                                                                 
                                                                                                           朝位 真士
  ハイデルベルグ信仰問答の問1に、「生きている時も、死ぬ時も、あなたのただ一つの慰めは、何ですか」とある。答は、「わたしが、身も魂も、生きている時も、死ぬ時も、わたしのものではなく、わたしの真実なる救い主イエス・キリストのものであることであります」とある。「問2、それならば、あなたがこの慰めの中に、祝福されて、生きまた死ぬことができるためには、あなたは、いくつのことを、知らねばならないのですか。」「答、三つのことです。第一には、わたしの罪とわたしの悲惨とが、どんなに大きいかということ。第二には、わたしが、どのようにして、わたしのあらゆる罪とわたしの一切の悲惨から、救われるか、ということ。第三には、わたしが、どんなに、この救いに対して、神に、感謝すべきか、ということであります。」
 東日本大震災が2011年3月11日午後2時46分に起こって2年を迎えた。A紙の記事によると、死者1万5882人(警察庁)、関連死認定者2303人(復興庁)、行方不明者2668人(警察庁)、避難者31万5196六人(復興庁)。大津波と原発事故による複合災害である。私は、毎日の新聞、テレビ、インターネットのニュースを観て、本当に心の痛む思いである。早く物質的回復がなされることを祈るものである。しかし私は、先のハイデルベルグの信仰問答を見ていただきたい。「生きている時も、死ぬ時も、あなたのただ一つの慰めは、真実なる救い主イエス・キリストのものである」という言葉が、私の心に強く響き、残っている。私たちにも、いつ思いもかけない困難や苦難が来るかもしれないが、救い主イエス・キリストの慰めを絶えず感じ続けていくことが人生にとって大切なことではないかと思う。また東日本大震災に遭われた方々の一日も早い復興を心から願うものである。
                                             

2013/3/10 週報メッセージ

   祈りの秘訣
                                                                                                        朝位 真士
  「わたしを呼べ。わたしはあなたに答え、あなたの知らない隠された大いなることを告げ知らせる。」(エレミヤ33章3節)
 チャールズ・スボルジョンの『祈り』という小冊子の中に、「祈りの秘訣」が記載されていました。
 
  ハンマーを熱心に使うことによってのみ、石は砕かれるので、石工はいつもひざまずいて働きます。勤勉と
 いうハンマーをにぎり、ひざまずいて祈りなさい。祈りと信仰を働かせるとき、決して砕かれない石のような
 教義はひとつとして聖書の中にないと理解することは、あなたにとって有益です。「十分に祈ったとは、十分
 に学んだことだ」とルターは言いました。
  あなたが何をするにせよ、祈りの梃子の力で、道を開くことのできる鋼鉄の楔なら、祈りは、聖なる奥義の
 鉄櫃をこじ開ける梃子です。
  すべての信仰者はキリストを理解しますが、みなが釘の跡に指を差し入れるわけではありません。すべて
 の信仰者が、イエスの御胸に寄りかかったり、あるいは第三の天に引き上げられたりする特権をもつわけで
 はありません。ほとんどのクリスチャンは、経験という川にくるぶしまでしか入っていません。幾人かのクリス
 チャンは、ひざまで流れに入って歩きました。少数のクリスチャンは肩まで水に入ります。ところが、ごく少数
 のクリスチャンは、川底に足が届かないほどの深さがあって、そこで泳げることを知るのです。
 
 少し長い引用をいたしましたが、このレント(受難節)の時期に、主イエス・キリストのご受難と、私共の悔い改めと主への信仰の確信をもつため、私達は祈りの秘訣を学びつつ、本当に信仰の霊的成長の原動力である祈りに日々を過ごしましょう。3月31日(日)のイースターには、喜びと感謝の思いを抱いて、主の教会の礼拝に共に集いましょう。