榊原紀惠子 のすべての投稿

2024/12/15 週報メッセージ

永遠の安らぎ

川﨑 信二 

この時季、全国にクリスマスソングが響き渡り、幻想的な何とも言えない雰囲気が街中を覆います。中でも賛美歌はクリスマスに流れる曲ではロングヒットで、どこの国でも歌われています。

長いと言えば音楽バンド「THE ALFEE」(ジ・アルフィー)。1973年に結成。翌年のレコードデビューから50周年。メンバーも古希を迎えた。しかし実に若々しい。

フォークなのかロックなのか分からない曲想なのですが長続きをしているバンドです。三人のメンバーはそれぞれ個性的で、三人三様の声質によるパート分けと、それによる重厚なコーラスが特徴です。フォークメロディー、POPS系、ハードロックと、バラバラなのに非常に三人とも仲がいい。ソロでなくバンドで長続き・・・ 秘訣はメンバーが「平和」で居られること。他に「こだわりがない」、「方向性がない」、「しきる人がいない」。だから一緒にやれる。三人とも次男で、前に出る人がいないため、ヴォーカルを誰がするか話し合っても誰も手を挙げない。「お前やれよ」と互いに譲り合う。結局、三人が均等にリードヴォーカルをとり、曲毎にスイッチしているのです。

楽曲の方向性の違いが原因で直ぐに解散するグループサウンズが多い中で、目標も方向性もないからこそ上手く続けられる。彼らは結成当時から熱くもなく冷たくもない、「ぬるま湯」だと話しています。「ぜったいヤルゾ!」という熱がない。熱いと冷める不安と戦うし、冷めると焦りから無理して熱くなろうと力んで、疲れてしまう。

しいて言えば曲想はファンが決める。ニーズに合わせて臨機応変に変えてゆく柔軟さがある。私達も「信仰」という拘りは大切ですが、不自然になっていませんか。

賛美歌「きよしこの夜」。1818年のオーストリアの聖ニコラウス教会で初演された曲です。イヴの前日、オルガンが壊れたためヨゼフが書いた詞にギターで伴奏できる曲に変更し、この曲が出来ました。「教会でギターを?」という時代に作られた曲がロングヒットに!! 

ともすると、こだわりが、教会から若者を遠ざけているのかもしれません。こだわるとすれば、神からの「救い」の出来事、これだけです。

♪ 救いのみ子は 馬ぶねの中に 眠りたもう いと安く ♪

このこだわりにこそ、永遠の安らぎが秘められています。

2024/12/8 週報メッセージ

チャペルコンサート

川﨑 信二 

角笛を吹いて神を賛美せよ。琴と竪琴を奏でて神を賛美せよ。

太鼓に合わせて踊りながら神を賛美せよ。弦をかき鳴らし笛を吹いて神を賛美せよ。(詩編150;3、4)

今年もベアンテ・ボーマン先生、ルリ子先生をお迎えできまして、心より感謝申し上げます。先生方は、1999年12月よりクリスマス・チャベルコンサートを続けてくださり、今年で26回目になります。桜ケ丘教会前牧師の時代から毎年途切れることなく開催されています。

先生方の紹介を朝位牧師が次のように記しています。

ベアンテ先生は1951年スウェーデンのファルン市で誕生。12歳からチェロを始められ、1971年ストックホルム王立音楽大学で最優秀賞を受賞して卒業。1971年から72年、ゴテンブルグ市の国立歌劇場の首席チェロ奏者を務められ、最終的にはフィンランド政府給費留学生として1979年シベリウス・アカデミー大学院を首席で修了。

1980年から2011年までの31年間、東京交響発団の首席チェロ奏者を務め、現在チェロ奏者として室内楽等の演奏活動の他にチャペルコンサートをはじめとする宣教の働きに携わっておられます。また、インターアクトの協力宣教師でもあられます。

ルリ子先生は武蔵野音楽大学ピアノ科卒業後、西ドイツ国立フォルンバンク大学、シベリウス・アカデミーの各マスタークラスで学ばれ、ベアンテ先生と共に各地で良い奉仕を続けておられます。(2021年クリスマス掲載)

 私は先生方の演奏を初めて聴きます。楽しんで聴き入りたいと思いますし、先生方がチェロとピアノを通して主に賛美をささげるお姿に心を合わせ、私自身も主を仰ぎたいと願っています。主に賛美を捧げることは、讃美歌を歌う、つまり言葉で賛美するだけでなく、楽器を用いて主をほめたたえることも主への賛美なのです。

馬小屋の出来事を見た羊飼が喜び歌い、賛美しながら帰って行ったように、私たちも礼拝堂だけでなく、野原でも、歩きながらでも、いつでもどこでも、どんな物を用いてでも、救い主イエス様を心から喜ぶ私たちとさせて頂きたいものです。(ルカ2;20)

2024/12/1 週報メッセージ

救い主を待ち望む

川﨑 理子 

「アドヴェント」とはラテン語で「来臨」、「来る」という意味です。「救い主の到来」、「神が人となられた」という神の出来事です。

日本語では「待降節」と訳され、日本キリスト教団の教会暦となっていて、降誕日の前の4週間に当たります。この期間は救い主イエスを心に迎える準備と悔い改め、そして主が再び来てくださること(再臨)を待ち望む時として備えられています。

つまり「待降節」は信仰の用語です。私達がこの時期をいかに歩むのか。信じて待ちつつ(待降節)過ごすのです。喜びの前に緊張感があります。神の出来事を信仰によって心から待つという緊張感です。

一般化した今は「クリスマス」を知らない人達はいないでしょう。しかし、本当には何の日か分からず、教会でお祝いをするのはなぜかと思っている方も多いでしょう。

救い主を切に祈り求めるからこそ得られる喜びは大きいのです。主イエスのお誕生がどのようなものであったかを、まずこの「私」が体感できるように、心を砕きながら、救い主を喜び、楽しく過ごせたらとねがいます。

先週礼拝堂、ホール、外とクリスマスの飾り付けをしました。若い姉妹がリードしてくださいました。お喋りしながら、2つの言葉を思い浮かべておりました。

天使が語った神の言葉。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」

その言葉を受け入れたマリアの信仰の言葉。「お言葉どおり、この身に成りますように」。

今年もわくわくドキドキのアドヴェントになりますように!

2024/11/24 週報メッセージ

収穫を神に感謝すること

川﨑 信二 

収穫感謝の日は勤労感謝の日に近い聖日に行われている教会があります(日本キリスト教団)。

米国とカナダでは感謝祭(サンクスギヴィングデイThanks giving Day)として、米国では11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日に行われます。ドイツも10月です。

米国での感謝祭の始まりには諸説ありますが、そのひとつとして開拓期の出来事があげられます。1620年9月6日、メイフラワー号に乗った清教徒たちがマサチューセッツの海岸にたどり着きました。しかし厳しい冬に直面し、生活に困難を極めましたが先住民に助けられ、半数が生き延びることができました。逆に言えば半数が命を落としたわけです。

翌年には無事収穫を上げることができ、先住民を招待し、神の守りに心よりの感謝を捧げたのが始まりとも言われています。苛酷な開拓で、餓死や病で亡くなられた方々を忘れずに偲びつつ、主の御名をたたえたことを、現代の私たちも心に留めましょう。

教会によっては野菜やくだものを持ち寄り、主を賛美しています。礼拝後に愛餐会を行って神に感謝し、また農家の方々や働く方々にも感謝し、作ってくださる方の健康が守られるよう、神に祈ります。食事を共にして恵みを分かち合うひとときを持つことが愛餐会の主旨です。

なお、日本キリスト教団では謝恩日として隠退教職者に感謝するため、献金をささげる日ともなっております。先輩たちが困難な時代に、食べることを後回しにして、霊の食べ物を配ってくださり、走り尽くしてくださったことを覚えたいものです。