2026/11/8  週報メッセージ

こども祝福式を行う意味

川﨑 信二

教会で行われる「こども祝福式」は、その成長を神に感謝し、生涯にわたる守りと祝福を祈る教会の大切な営みです。日本では伝統的な「七五三」の時期に合わせて行われることが多いですが、この行事には信仰に基づいた意味があります。

こども祝福式の最大の根拠は、主イエスが子どもたちを深く愛し、祝福された聖書の記述にあります。人々がイエスに祝福していただこうと子どもたちを連れて来た時、弟子たちがそれを制止したところ、イエスは憤り、「子どもたちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない」と言われ、子どもたちを抱き、手を置いて祝福されたと記されています(マルコ10:13-16)。

 旧約聖書では「神の言葉を次世代の子どもたちに語り伝えよ」(申命記)と命じられ、大切な存在として、子どもを扱っています。けれども、聖書が書かれた時代には、子どもを一人前の人間として数えず、社会的な地位も極めて低い存在とされていました。しかし主イエスは「子どもたちのようにならなければ神の国に入れない」と語り、子どもたちの価値を再定義され、この低くされた子どもの姿こそが信仰の模範であると教えました。

祝福式は家庭内だけで祝うのではなく、信徒が集まる「教会」で行います。「神からの授かりもの」、「親の所有物ではなく、神から一時的に委ねられた大切な宝(賜物)」という原点に返り、親が自分の力だけで育てるのではなく、神の御心に沿って育てていくという決意と信仰告白の場として、教会という共同体において行うのです。

現代社会において、こども祝福式を行う必要性は、「無条件の肯定」と「孤立しない子育て」の担保にあります。

それは、社会的に低くみられる子どもたちの「存在そのものへの祝福」のために必要な行事でもあります。

祝福式は、「何かができるから価値がある」のではなく、「神に愛されている存在だから、生きているだけで素晴らしい」という究極的な自己肯定感を、教会の厳かな雰囲気の中で子ども自身の魂に刻む機会となるのです。