2025/7/6  週報メッセージ

世の光として(フィリピ2:12〜18)

川﨑 理子

 使徒パウロが書いたこの手紙は、フィリピ教会からの贈物への感謝、自身の近況報告(監禁の中での)、そしてフィリピ教会に対する「忠告と勧め」によって構成されています。一番の目的はこの「忠告と勧め」です。

一部の人々が「反対者たちに脅されてたじろぐ」状況(1:28)にあって動揺しないように、「不一致が生じていた」中で一致して歩むように、「キリストを模範」とするようにとパウロは勧めています。

まず、キリストを見上げることです。それぞれの欠点を見る前に、同じ神の恵みに立つことです。自らが「救いの確信」をしっかり持つことによって「何事も不平や理屈を言わない」(14)者へと成長させて頂きます。そのことで「よこしまな曲がった時代」にのみ込まれず、教会が世にあって証することができるのです。

 私たちは弱く、罪深く、とてもとても「非の打ちどころのない神の子」(15)にはなれません。また私たちの中には「命の言葉」(16)はありません。しかし、イエス・キリストは完全です。永遠の命を与えてくださり、十字架の贖いにより私たちの罪を赦し、救ってくださるゆえに、「星ように輝き」(15)、喜ぶ者とさせて頂けるのです。

この福音を語ることによって、またキリストを礼拝することによって、たとえ「わたしの血が注がれるとしても」(17)喜ぶことができるのです。キリストの名のゆえに迫害されても喜ぶ。現代の私たちにそれができるでしょうか。

だからこそ、様々な教えに惑わされないで、主イエス・キリストのみを見あげて歩む私たちとさせて頂きたいものです。