2026/3/8 週報メッセージ

主のもとへ還る

川﨑 信二

今週、私は「還暦」を迎える。そのイメージはよくない。子どもの頃、赤のちゃんちゃんこを着たお爺さんが杖をついている姿に幻滅したからだ。明治・大正生れの方が次々と還暦の装いに身を包む姿を見て「ボクはあんなふうになりたくない」と思ったものだ。

「還」は「元に戻る」という意味。「暦」は干支の12年周期を表す。60年で一巡し、生まれた年の干支に戻ることからそう呼ばれているらしい。60年で一巡。つまり丙午の年である。迷信から一級下の学年の生徒数が少なかった。

一巡し再出発。第二のスタート地点と考えれば前向きになれる。しかし、スタート地点がよぼよぼでは心もとない。身体も健康でその日を迎えたい。還暦に限らず、人生はその都度リセットが必要だ。主イエスという、立ち返る居場所がいつも備えられ、心が新しくなることは本当に感謝である。そもそも、今まで生かされてきたことが奇跡なのだから。

私のスタートは出生時から「死」を纏っていた。へその緒が首に絡まり瀕死の状態で世に出たのである。双子で未熟児。早産で死にかけて産まれた者が今日まで健やかに生かされていることに感謝したい。4月が出産予定日だったのに二人そろって学年が一つ上がってしまった。弟には申し訳ない。

同級生より勉強も体力も遅れていた。その上、忘れ物が多く、集中力がない。先生から叱責されていた。文房具を忘れる。ランドセルや靴を無くす。成人になってからも時々似たような失敗を続けている。人と比べて「ボクにはあれもない、これもない」と能力の乏しさばかりを嘆いていたが、それでも今日まで生かされてきた。

讃美歌を皆と共に歌い、神の言葉に励まされ、主イエスを賛美できる幸いを感謝せずにはいられない。聖日ごとに復活の主のもとに帰る。

干支の12年周期ではなく、丙午の60年周期でもなく、毎週スタート地点に還る。日曜日の朝、深い悔改めをもって十字架の主を仰がせて頂きたい。