2025/8/17 週報メッセージ

祈 り (マタイによる福音書6:6〜13)

川﨑 理子 

「祈り」とは、いったい何でしょうか? 祈りとは「神様との対話」と言う人もいますし、「願いごとを述べること」「感謝すること」「賛美すること」と言う人もいます。

 イエスは弟子たちの「わたしたちにも祈りを教えてください」(ルカ11:1)との願いに応えてこう言われます。

「奥まった部屋」で「隠れたところにおられる」神に祈りなさい(マタイ6:6)。人前でなく、誰も見ていない所で、全てを神に集中して祈りなさい、と勧めているのです。  

まさに「くどくど祈る」姿は人を意識した偽善であり、「彼らのまねをしてはならない」(マタイ6:7)と主は忠告されるのです。

「あなたがたの父は、願う前から、あなたがたに必要なものをご存じなのだ」(マタイ6:8)と言われた上で、あえて「こう祈りなさい」と「主の祈り」を教えてくださったのです。

主の祈りは週報に記載されています。聖書では「天におられる父よ」という訳で始まります。「父よ」という呼びかけは「アッバ」と言い、子供が「お父ちゃん!」と話しかける時の言葉です。これは、神様が私達と親密な関係になってくださったことを意味します。子なるイエス様が心の底から信頼している父への呼び方は、私達にも神を「お父さん」と呼ばせていただける恵みを示しています。

この呼びかけが祈りです。神様と私達は親子です。イエス様のとりなしによって、神の子とさせていただいたのです。なんと幸いなことでしょう。子どもの全てを知り尽くしておられる父なる神様に向って祈ることができるようになったのです。

親しい呼びかけのあと、「御名が崇められますように」「御国が来ますように」「御心が行なわれますように」と、神による救いの完成を祈ります。後半は、私達の祈りです。

「必要な糧を今日与えてください」「わたしたちの負い目を赦してください」「誘惑に遭わせず」「悪いものから救ってください……」。

「主の祈り」はイエス様が「こう祈りなさい」と教えくださった祈りです。

私達に近づき、親しくなってくださった神の呼びかけに応えて「アーメン」と主を賛美しましょう。