「成長しなさい」 (成長シリーズ①)
(Ⅱペトロ書3:14-18)
本日から説教のテーマが「イエス・キリストを知る」から「成長」に変わります。
思えばペトロこそ、主イエスにあって著しく成長した人物の一人でした。漁師の出身であり、粗野で、向こう見ずで、口より行動の方が早いタイプの人でした。そのペトロはさまざまな試練や失敗を重ね、とくに聖霊を受けてから、大きく成長し愛の人に変わったのです。 晩年はキリスト教徒が迫害されていたローマに乗り込みますが、皇帝ネロに捕らえられ、逆さ磔になって殉教したと伝説では伝えられています。
このペトロが晩年に2通の手紙を書きます。この手紙Ⅱを閉じるにあたって、遺言のように「わたしたちの主、救い主イエス・キリストの恵みと知識において、成長しなさい」(18)と語ります。ここでの成長とは、霊的成長、私たちの魂の成長のことをいいます。キリスト者は、救われればそれで終わりではなく、その後、霊的に成長していく存在です。
霊的に成長することは、第一はすべて「神の恵み」によるものであり、決して私たちの努力や功績によるものではありません。第二は「神の業」であります。私たちが信仰によって救われたのも神の御業によるものでした。第三は「イエス・キリストの知識」において成長するのです。イエス・キリストを知れば知るほど、イエス・キリストとの関係は親密になり、霊的に成長するのです。
最後に、霊的な成長は、神さまの命令です。「成長しなさい」とは、時々ではなく、思い立ったときでもなく、「成長し続けなさい」(現在進行形)の意味なのです。ある教師が言います。「信仰の中断あるいは停滞は、信仰の後退ですよ。」
(2/11 山本師説教)