収穫を神に感謝すること
川﨑 信二
収穫感謝の日は勤労感謝の日に近い聖日に行われている教会があります(日本キリスト教団)。
米国とカナダでは感謝祭(サンクスギヴィングデイThanks giving Day)として、米国では11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日に行われます。ドイツも10月です。
米国での感謝祭の始まりには諸説ありますが、そのひとつとして開拓期の出来事があげられます。1620年9月6日、メイフラワー号に乗った清教徒たちがマサチューセッツの海岸にたどり着きました。しかし厳しい冬に直面し、生活に困難を極めましたが先住民に助けられ、半数が生き延びることができました。逆に言えば半数が命を落としたわけです。
翌年には無事収穫を上げることができ、先住民を招待し、神の守りに心よりの感謝を捧げたのが始まりとも言われています。苛酷な開拓で、餓死や病で亡くなられた方々を忘れずに偲びつつ、主の御名をたたえたことを、現代の私たちも心に留めましょう。
教会によっては野菜やくだものを持ち寄り、主を賛美しています。礼拝後に愛餐会を行って神に感謝し、また農家の方々や働く方々にも感謝し、作ってくださる方の健康が守られるよう、神に祈ります。食事を共にして恵みを分かち合うひとときを持つことが愛餐会の主旨です。
なお、日本キリスト教団では謝恩日として隠退教職者に感謝するため、献金をささげる日ともなっております。先輩たちが困難な時代に、食べることを後回しにして、霊の食べ物を配ってくださり、走り尽くしてくださったことを覚えたいものです。