2017/7/9 週報メッセージ

      永遠への道
                                                                                                                                     朝位 真士
  前号からの続きです。
  三、代表的な世界観―人間は人生の目的や意義なしに生きがいを感じることができません。人生に失望して
 自殺するのはそのためです。人間が他の動物と根本的に違うのは、人間が思想を持っているという点です。
 「神はまた、人の心に永遠への思いを与えられた。」(伝道者の書三・一)人生の目的や生きがいは、その人
 の持つ世界観によって左右されます。人類の文化は世界に対する根本的な見方、考え方によって彩られていま
 す。その代表的な世界観について学んでみましょう。すべての人はその世界観のどれかにあてはまるのです。
    (一)無神論―これは「神は存在しない」という思想です。
    1.無神論の最大の論拠、それは宇宙があまりにも残酷かつ不公正であるように思われるということです。
  ―では、その公正、不公正という観念はどこから来たのでしょう。①直線を知らないで曲がっていると判断できま
  せん。②人が水に落ちて体が濡れるのを感じるのは、人間が水棲動物でないからです。③宇宙に光がなかった
  ら、暗いという言葉は全く意味のない言葉です。④宇宙が無意味に存在するというなら、それが無意味であるこ
  とを、私達は絶対に知り得なかったはずです。
   2.すべては偶然の産物―無神論によれば、すべて存在するものは偶然に存在してきたというのです。偶然に
  物質が生じ、偶然に簡単な生物が生じ、それらは偶然に変異と自然選択をくり返しながら現在の高等な生命へ
  と発達したという理論です。ここでは、統計学による反論を紹介するにとどめます。無から有を生じることはあり
  ません。また無生物から生命が生じ、単細胞から複雑な生物が生じることは、統計学的に不可能です。しかし、
  人間が頭を使って並べればすぐに出来ます。人間の脳細胞が一四〇億あると云われています。その一つ一つ
  が偶然に出来る可能性は考えただけでも気が遠くなりそうです。(つづく)