人生と宗教
朝位 真士
朝位 真士
最近、日本同盟基督教団、西大寺キリスト教会の「永遠への道」という求道者用テキストに、大変示唆に富んだ文章を発見したので、ここに転記いたします。
一、人生の意味
人間は考え、記憶します。人は自分自身を自覚します。人は自分自身の心をのぞき込むことができます。私
は、どこから来たの?、どこへ行くの?、何のために生きるの? 大学の教授や学生、哲学者だけが考えるのではありません。人生の厳粛さを特に感じる時、人はだれでも考えるのです。たとえば、
(一)自分の子供が生まれる―自然的でしかも神秘的な事実―赤ん坊の潜在能力、その生涯に起こるべきあらゆる可能性、その出生と成長と生涯の前途について自分の直接もつ責任を強く感じます。
(二)予期しない不幸な出来事に出会うとき、病気、貧困、失業、死別、家庭の不幸など、自分の思うままにならない人生の現実にぶつかって精神的・道徳的な弱さと悩みを経験して人生の厳しさを知り、人生の意味を考え始めます。
二、人生のよりどころ―何かしっかりした立場がほしい、何かしっかりしたよりどころがほしいということは、だれでも感じるところです。
(一)自力主義―本当に自分の力になってくれる者は自分だけ―自己信頼、自我独尊、自分の中には無限の力があって、自分の理性と判断と行動によって、自分を支持していくことができるという考え方です。―すぐに実践上の障害に行き当ります。
(二)文明主義―人類の問題は人類自身の努力によって解決できるという考え方です。人類の文明の進歩によって人生の問題を解いていこうとする考え方です。人生の多くの問題は改善されますが、究極的な問題の解決はできません。たとえば罪とか死の問題です。(次号へ続く)
人間は考え、記憶します。人は自分自身を自覚します。人は自分自身の心をのぞき込むことができます。私
は、どこから来たの?、どこへ行くの?、何のために生きるの? 大学の教授や学生、哲学者だけが考えるのではありません。人生の厳粛さを特に感じる時、人はだれでも考えるのです。たとえば、
(一)自分の子供が生まれる―自然的でしかも神秘的な事実―赤ん坊の潜在能力、その生涯に起こるべきあらゆる可能性、その出生と成長と生涯の前途について自分の直接もつ責任を強く感じます。
(二)予期しない不幸な出来事に出会うとき、病気、貧困、失業、死別、家庭の不幸など、自分の思うままにならない人生の現実にぶつかって精神的・道徳的な弱さと悩みを経験して人生の厳しさを知り、人生の意味を考え始めます。
二、人生のよりどころ―何かしっかりした立場がほしい、何かしっかりしたよりどころがほしいということは、だれでも感じるところです。
(一)自力主義―本当に自分の力になってくれる者は自分だけ―自己信頼、自我独尊、自分の中には無限の力があって、自分の理性と判断と行動によって、自分を支持していくことができるという考え方です。―すぐに実践上の障害に行き当ります。
(二)文明主義―人類の問題は人類自身の努力によって解決できるという考え方です。人類の文明の進歩によって人生の問題を解いていこうとする考え方です。人生の多くの問題は改善されますが、究極的な問題の解決はできません。たとえば罪とか死の問題です。(次号へ続く)