2016/7/31 週報メッセージ

   『キリスト教について本当のことを知りたい』の本より
                                                                                                           朝位 真士
 
  最近、尾山令二先生が著した右記の本に大変大きな示唆を与えられました。「キリスト教とほかの宗教の根本的な違いは、どこにありますか。」という問に対して、大きく二つの点が挙げられています。一つは、神をどう見るかということで、もう一つは、人間をどう見るかということです。キリスト教では、信仰の対象を重視します。信じて、救ってくださる神なのかどうかを重視します。
 次に、人間をどう見るかということについて考えてみましょう。キリスト教の人間観は、いくら良いことを教えられても、それを行うことができないという人間観です。この罪というのは、いわゆる犯罪のことではありません。犯罪というのは法律に違反するということで、人間の作った法律を犯さなければ犯罪者とはなりません。しかし、聖書が人間を罪人という場合、それは神が制定された律法違反なのです。神が制定された律法とは、具体的にはモーセの十戒によって示されていますが、それをもっと別の言葉で言い替えると、全身全霊をあげて主である神を愛すること、自分を愛するように隣人を愛することに要約されます。私たちは、思いと言葉と行いにおいて神の律法に違反した罪人です。罪というものは、いつでも罪を犯した人に対して償いを要求する力を持っております。その力が効力を失うのは、二つの場合しかありません。償いがなされた場合と、罪を犯した人が死んだ場合です。ですから、キリストの十字架上での身代わりの死こそ、私たちの抱えている罪という問題を解決するという点において、ほかのいかなる宗教とも違うと言うができるでしょう。
 まこと簡単明瞭に語っています。