研究会Fグループの発題を聞いて
朝位 真士
私は過日「断食聖会」においてY牧師の「日本ではなぜ福音宣教が実
を結ばなかったか」という発題を聞いた。5人の共同研究者による研究
発表を小冊子にまとめたもので、著者の一人S牧師の許可を得て、もう
一度日本宣教の弱点を考えてみたい。簡単に記すと3つの論点になる。
(1)キリストの心を具体化していない教会であったから。①聖書に基
づかない教会。②日本社会に迎合している。③知的信仰に偏った。④伝
道・運営がへた。⑤教会の疲弊・閉塞感。
(2)島国的劣等感の束縛。①日本社会から教会が離れ過ぎた。②日本
人の和魂洋才。③島国という特性から来る問題。④クリスチャンの西洋
コンプレックス、排他性、閉鎖性。⑤敗戦による縮み。
(3)牧師・指導者が未熟だった。①牧師・指導者の心が狭い。②牧師
の説教が悪い。③牧師の伝道力が弱い。④神学教師・牧師の実践神学が
弱い。⑤用語の選択を誤った。
以上のような内容であった。5人の共同研究者のうち2人は、私が個
人的に親しい方である。私共の教会にも毎年チャペル・コンサートに講
師として来られているK牧師である。私はこの共同研究の発題を聞き、
本を著者より取り寄せた。もう一度自分の牧会者・伝道者としてのあり
かたを考えさせられた。