2014/2/16 週報メッセージ

   奇跡に対する考察
                                                               朝位 真士
  マルコ1章21~28節には「汚れた霊に取りつかれた男をいやす」
記事が記載されているが、イエスの行った奇跡のことについて考えてみ
よう。奇跡には3つの要素がある。①情況(21~24節)、②奇跡そのもの
(25~26節)、③結果(27~28節)である。
 ある注解者が次のように語っている。
 
  イエスの奇跡については種々のことが考えられる。第1にイエスの
 奇跡は単なる不思議な出来事ではなかった。第2にイエスは自然の法
 則を破ることではなく、自然の法則は神から与えられたものとして、
 世界の秩序維持のためには不可欠なものである。第3にイエスは奇跡
 のことが評判となり、彼の真の使命が誤解されて英雄視されることを
 恐れて、人に伝わらないようにと命じておられる。第4にイエスの奇
 跡は神の子の力あるわざであり、神の子の栄光の顕現である。神の権
 威が示されて、神の支配としての神の国のしるしが奇跡である。第5
 にいやしの奇跡において救い主の愛とあわれみが動機となっている。
 愛のゆえにやむにやまれずになさった行為である。第6にイエスのわ
 ざは人間を不幸と罪の中に陥れているサタンとの戦いであり、悪魔へ
 の勝利であって、永遠の救いと密接な関係を持っている。このような
 ことを予備的に考えておくことは、今後の奇跡解釈に大きな助けとな
 る。