2014/11/2 週報メッセージ

   召天者記念礼拝を迎えて
                                                                                                           朝位 真士
  日本キリスト教団では、11月の第一聖日が「聖徒の日」となっている。この日は、信仰の先輩たちのことを想起しながら、お互いが担っている使命を自覚することが必要である。この「召天者記念礼拝」に特別な基準はないが、キリスト教の歴史と伝統の中では、死後3日目、9日目、40日目など、主の復活の告知を表す3またはそれをさらに3倍した9、それに聖書的に象徴的な40に基づいた日数、年数などによる考え方があったようである。教会の暦に関連して死者を記念することがキリストにあって意味づけられ、関係者が集まってもつ記念会に「主にあって共に生き、共に主をあかしする」性格が明らかにされるからである。教団の教会として公同の記念礼拝をもつのは、聖徒の日、復活節、あるいは地方によっては日本のお盆の頃に関係者を集めて行う所もある。
 ヨハネ黙示14章3節に「また、わたしは天からこう告げる声を聞いた。『書き記せ。「今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである」と。』〝霊〟も言う。『然り、彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。その行いが報われるからである。』」とあり、Ⅰコリント15章18節には「主において死ぬ人々は幸いである。」とある。「主において」とはすなわち「主との一致を守りながら」ということである。これから死ぬ人々のための至福が宣言されている。第一には迫害の時に殉教者として死ぬキリスト者をさしているが、主において眠る人々すべてに応用できる。それらの人々が死んでから神のみもとにおいて、地上での苦しみと労苦(ヘブライ4・3)から解放される。そして、神に対する従順と誠実、苦しみと虐げの時の忍耐と根気は過ぎ去るものではなく、神の玉座までその人についていき、そこでふさわしい報いを受ける。「人が死ぬ時は、金銀あるいは宝石、真珠ではなく、トーラ(律法)と遵守と善業とがついていく。」