日本伝道の幻を語る会(その4)
朝位 真士
前回に引き続き、石田学先生の講演を記します。テーマ「日本伝道の未来を夢見るために」ー日本におけるキリスト教伝道の現状と未来の展望ー
(1)日本プロテスタント教会の現状
日本のキリスト教徒人口比率は2013年には0.832%に下がっている。2012年の日本人口は1億2752万人なので、その0.832%、104万6千人程度がキリスト教徒であることになる。そのうち、プロテスタント教会の信徒は約
(1)日本プロテスタント教会の現状
日本のキリスト教徒人口比率は2013年には0.832%に下がっている。2012年の日本人口は1億2752万人なので、その0.832%、104万6千人程度がキリスト教徒であることになる。そのうち、プロテスタント教会の信徒は約
60万人。統計的にプロテスタント礼拝出席者は全信徒数の4分の1なので、毎回の礼拝出席者は平均約15万人ということになる。これは、総人口比のわずか0.12%である。実際に礼拝に集っているのは千人に一人程度。これがプロテスタント教会の現実である。決して牧師や信徒が怠けて伝道してこなかったわけではなく、いろいろな努力を重ね、伝道に励んできた。その果この現状だからこそ、いっそう苦悩は深く、無力感を払拭することができないでいる。それが、牧師や教会から喜びが失われる結果ともなっている。
(2)日本の宗教性とキリスト教信仰
①日本でキリスト教が広まらないわけー日本の社会構造と宗教性の問題
宗教あるいは神と関わることは、日本の伝統的宗教性にとって、尋常ではない事態あるいは危機に直面した時のものだと考えられている。いかにして神に近づくことができるかというキリスト教の信仰姿勢に対して、日本人の宗教性はその逆でさえある。日本人の精神の奥には、神に近づくことを求めるキリスト教の神理解とは、ある意味で対極の神理解が植え込まれているのであり、これが日本における宗教性の特徴となっている。次号へ。
(2)日本の宗教性とキリスト教信仰
①日本でキリスト教が広まらないわけー日本の社会構造と宗教性の問題
宗教あるいは神と関わることは、日本の伝統的宗教性にとって、尋常ではない事態あるいは危機に直面した時のものだと考えられている。いかにして神に近づくことができるかというキリスト教の信仰姿勢に対して、日本人の宗教性はその逆でさえある。日本人の精神の奥には、神に近づくことを求めるキリスト教の神理解とは、ある意味で対極の神理解が植え込まれているのであり、これが日本における宗教性の特徴となっている。次号へ。