2013/1/1 週報メッセージ

   2013年を迎えて
                                                                                                         朝位 真士
  2013年を迎えた。本年に与えられた御言葉は、「すべての人との平和を、また聖なる生活を追い求めなさい。聖なる生活を抜きにして、だれも主を見ることはできません。」(ヘブライ12・14)である。
 「すべての人」は、まず教会内部のすべての人のように思われる。ここで問題になっているのは「信仰の弱い者」で、それは教会内部の兄弟姉妹のことであろう。教会内部の不和によって信仰の弱いものをキリストから離れさせることが多いからである。今日もこの事実に変わりはない。
 聖書における平和は二つの意味をもっている。第一は人間が持つことのできる最大の幸福、最高の善である。箴言を見ると、「わが子よ、わたしの教えを忘れるな。わたしの戒めを心に納めよ。そうすれば、命の年月、生涯の日々は増し、平和が与えられるであろう」(3・1~2)とある。ヘブライ人への手紙で言われているのはこの「平和」である。
 第二に、平和は人と人との正しい関係を意味している。平和とは、憎しみがなく、互いに他者の益のみを図り、愛と赦しと奉仕によって相互に結ばれている状態である。当時の人々は相次ぐ迫害と圧迫の中にあって、何よりもこの平和を必要としていたのであろう。聖書は平和を維持しなさいとは言わず、「追い求めなさい」と言っている。平和は偶然に生まれるものではなく、努力と訓練を通して生み出されるものであることを教えるために言ったのであろう。
 「また聖なる生活を追い求めなさい。聖なる生活を抜きにして、だれも主を見ることはできません。」クリスチャンはこの世にあるが、この世の人とは一線を画すのである。クリスチャンの規準、行動、理想、報酬、目標はこの世の人とは異なっている。実は、私たちの日々の歩みはそれら一つひとつの徹底化の過程であると言える。この聖化を「神の御前に出る準備」として受け止めたいものである。