2010/7/18 週報メッセージ

   牧会雑感                                                                 
                                                                                                        朝位 真士
 最近病気の方を訪問する機会が与えられています。一人はI姉です。足をけがされて2ヶ月余、教会出席ができなくなっていましたので、フミ子牧師と二人で訪問しました。大変喜ばれ、共に交わりと祈りの一時を過ごしました。外は大雨でしたが、心は恵みの雨で満たされました。
 次にS牧師をフミ子牧師と訪問しました。以前も記しましたが、彼は末期の病気で聖ヨハネ病院のホスピスに入院されています。私共がまいりますと、奥様が付き添っておられました。そのときK牧師も一緒でした。K牧師は聖餐式をするための見舞いでした。S牧師と夫人の二人が聖餐に与られました。私共も同席させていただきました。死期が迫っている方の聖餐式は大変厳粛でした。もちろん教会での通常の聖餐式も厳粛ですが、また違った意味で、大変意味ある聖餐式でした。私は聖餐式の前にS牧師に御言葉を引用させていただきました。「よく聞きなさい。『今日か明日、これこれの町へ行って1年間滞在し、商売をして金もうけしよう』と言う人たち、あなたがたには自分の命がどうなるか、明日のことは分からないのです。あなたがたは、わずかの間現れて、やがて消えて行く霧にすぎません。むしろ、あなたがたは、『主の御心であれば、生き永らえて、あのことやこのことをしよう』と言うべきです。」(ヤコブ4章13~15節)私たちの生活は、「主の御心」を優先することが大切であるということを語りながら、私も本当に厳粛な気持ちになりました。
 S牧師の顔は霊の輝きに満たされて、「毎朝6時半からのミサ(カトリックの礼拝)が唯一の楽しみです。今は、祈ることがどんなに大切なことであるか、しみじみと感じています」と述べていたことが印象深く残りました。すでに彼の心の準備はできていました。