桜ヶ丘教会は13年前は、マンションの建物の中にあり、そこが礼拝する場所で、初めて来られる方は驚かれていました。今では、立派なチャペルを持つことができて、そこで礼拝をすることができます。
チャペル建築にあったって設計者 東直彦氏 が考えられたことについてご紹介します。
※12月24日(水)クリスマスイブに先生に教会でお会いして、改めてお話をうかがいました。
<東先生のお話をまとめました>
1 会員にとっての教会という場所への思い
建物は使う人の愛によって長く生きながらえることができる。建物の価値は、資材の強固さやデザインだけでは評価されないし、永続できない。建物の中に住む人や使う人の愛によって、その建物の質的評価がなされ、価値も高まり永続できるものである。チャペルという建物の意味を考えると、厳しい環境で生きる人々が、教会に来たとき、霊的に癒されて、また帰って行けるようなところをイメージした。桜ヶ丘教会が永続できるように、みんなから愛されてほしいと思います。
2 建築コスト
桜ヶ丘教会の厳しい財政状況を踏まえ、コンクリートではなく鉄筋の建物構造とし、内装は、見かけ、できるだけ重層な感じが保てるようにした。
3 建設地の特徴(道路に面する部分が狭く、建築資材の持ち込みに非常に困難な状況であったこと)
建設地が「なた型」のような形で、建物地周りには緑がないため窓も作らなかった。
チャペル設計には、神と人の間に自然をどのように入れるか工夫した。教会に来た人が、天窓からの太陽の光を感じることによって、「神、人、自然」の関係を感じ取ることができるように設計した。また、講壇真上の十字架の下に鏡を張り巡らし、座った席から鏡を見ると、自分が少し揺れると鏡が揺れるようにしている。自分の揺れを鏡に写されているように感じ取って欲しい。心が揺れているときは、体も揺れている・・・・でしょう。
4 牧師館
牧師室は2階の日当たりが良い構造とすることに苦慮した。考えた結果、教会の屋根が見えるような構造とした。牧師室からはいつも教会の屋根を見ることができ、また1階のチャペルに通じている。
5 十字架
立っている十字架はありますが、寝ている十字架は見ません。桜ヶ丘教会の入り口屋根部分には赤く塗られた十字架が横になって寝ている格好になります。これは、キリストが茨の棘を冠にして背負われた時の血ぬられた十字架をイメージしています。
6 その他
先生からはもっと沢山うかがったのですが、言葉にまとめることができないことがありますので、教会に一度おいでになって、神様にもチャペルにも出会っていただきたいと思います。